西遊記の主な登場人物
三蔵法師
三蔵法師と言うのは人物の名前ではなく、三蔵について精通している僧侶(法師)が三蔵法師と呼ばれていました。
固有名詞でなく、一般名詞なんですね。
とは言え、一般的には三蔵法師と言えば、玄奘三蔵を指すことが多いそうです。
三蔵とは、仏教の経蔵(釈迦の直接説いたとされる教え)、律蔵(僧侶の生活規則)、論蔵(仏教教義についての解釈や解説)の3つの総称です。
よくわからないとは思いますが、とりあえず、三蔵法師=スーパー僧侶と覚えておいてください。
どのような人物だったのか
三蔵法師は、一言で現すと"ヘタレ"です。
碌な交通手段もない時代に、一人で中国からインドまで旅だった人物とは思えません。
弟子たちと違い妖力がなく法力もほんの僅かなため、妖怪たちとの戦闘では役に立たず、仕掛けられた罠に簡単に引っかかるなど、完全にお邪魔虫。
とは言っても、全くの役立たずというわけではありません。
孫悟空の暴走だけは、悟空の頭にはめられている金輪「緊箍児(きんこじ)」を締め付けることで止められます。いえ、妖怪との戦闘に役立つわけじゃないのですが……。
孫悟空
三蔵法師がスーパー僧侶なら、こちらはスーパーサイ……ではなく、スーパー猿人悟空です。
スーパー猿人と言うと身も蓋もないですが、猿なのに仙人の弟子となり法術を覚え、気にいらないことがあれば天界、幽冥界とも対立し、最後には要望を押し通す暴君。
その暴れっぷりに業を煮やした神々が、仏教のボス・釈迦に頼んで封印してもらうことで、ようやく騒ぎが収まったらしいです。
一介の猿が神々に負けない大立ち回りを繰り返していたなんて、スーパー猿人4、いえ神と同等の力を持っているのなら、スーパー猿人神(ゴッド)くらいあります。
三蔵との出会い
三蔵法師との出会いは、封印されてから500年も後になります。
釈迦から、三蔵の手伝いをすれば封印を解いて、仏に昇華させると餌を散らつかせられ、天竺への旅路を手伝うことに。
飛行術の筋斗雲(本来の"きん"は"角+力"です)を使い空を飛び、分身したり別のものに変化したり、自由自在に伸びる如意金箍棒(如意棒)を駆使して、旅路を邪魔する妖怪たちを倒していきます。
作品によっては主人公になることも
仏教が絡まった宗教色が強い内容ではなく、妖怪たちとの戦いを描いた冒険活劇を主軸にすることが多いので、三蔵法師ではなく、その弟子の孫悟空を主人公として扱う作品が多いようです。
猪八戒
猪八戒というと、字面から"猪(イノシシ)"を思い浮かべるとは思いますが、その名前は豚。
と言うのも、中国語では"家猪"はブタ、"野猪"がイノシシを意味し、単に"猪"と言えば通常はブタのことを指すらしいのです。
猪八戒も孫悟空のように、天界での罪を許す代わりに、三蔵法師の旅を手伝うはめになります。猪八戒の罪、ずばりそれは人妻に強引に言い寄ったことです。
元々猪八戒は、天界で天の川を管理し水軍を指揮するお偉いさんでした。
しかし、人妻に言い寄った罰で、地上に落とされてしまいます。
罰はそれで終わりのはずだったのですが…
不幸にも豚に転生する
地上では真っ当な人間に生まれ変わるはずでしたが、誤って雌豚の体内に入ってしまいました。
自暴自棄になったのでしょう、やがて人を食らう豚の妖怪として生まれ落ちることに。
後に、三蔵法師と出会ってからは、人を食うような残虐行為を行わなくなりましたが、食欲や色欲は衰えずに、時にはそれが災いしてトラブルを起こすことも。
ですが、持ち前の腕っ節で、孫悟空ほどの活躍はしていないのですが、妖怪退治をしていきます。
沙悟浄
沙悟浄も猪八戒と同じように、前世は天界の偉い人でした。
しかし、もっと偉い人が大事にしている"玻璃の杯(器)"を誤って破壊してしまったことで、下界に落とされてしまいます。やがて、処遇に憤りを感じたのでしょうか、人や家畜を襲う水怪に成り果ててしまいます。
そして、これまた前述した2人のように、三蔵法師を手伝えば罪を許されと言われ、一行に加わることに。
作中での活躍は、妖怪退治は孫悟空と猪八戒に任せ、自身は三蔵法師の護衛と、腕っ節が自慢の兄弟子2人※に比べると地味な活躍が多いです。
※孫悟空が一番最初の弟子、次いで猪八戒、最後に沙悟浄の順番。
本場ではカッパじゃないらしい
ちなみに、日本では主に河童の姿として描かれることが多い沙悟浄ですが、本場中国では背の高い屈強な男として描かれています。
そもそも河童は日本独自の妖怪で、中国やインドには存在しません。
水の妖怪を日本人に分かりやすく説明するため、ポピュラーな河童にしたのでしょう。
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